はじめに:倍速リスニング、効果あるの?
「英語のリスニング力を伸ばしたいけど、普通の速度だと退屈」「1.2倍速で聞いた方が効率的なのでは?」——そんな悩みを抱えている英語学習者は少なくありません。
YouTubeやPodcast、英語教材など、再生速度を調整できるコンテンツが増えた今、「倍速で聞くとリスニング力が伸びるのか?」という疑問は非常に現代的です。
実際、1.2倍速で聞くとテンポが良く、集中力が高まるという声もあります。一方で、「速すぎて内容が頭に入らない」「聞き流してしまう」といったデメリットもあります。
この記事では、1.2倍速リスニングの効果と注意点、そして効果的な活用法について詳しく解説します。
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問題点:1.2倍速リスニングの落とし穴
理解力が追いつかない
1.2倍速は通常より20%速い速度です。
ネイティブの英語はもともと速いため、さらに速度を上げると「音は聞こえるけど意味が取れない」という状態になりがちです。
特に語彙力や文法力がまだ十分でない学習者にとっては、情報処理が追いつかず、結果的に「聞いているだけ」になってしまうことも。
集中力が途切れやすい
速い音声はテンポが良い反面、脳への負荷も大きくなります。
短時間なら集中できても、長時間続けると疲労感が増し、注意力が散漫になります。結果として、学習効率が下がる可能性があります。
音の細部を聞き逃す
英語のリスニング力を高めるには、音の細部——例えばリエゾン(音のつながり)やイントネーション、アクセントなど——を聞き取る力が必要です。
1.2倍速では、これらの微細な音の変化を聞き逃すリスクが高くなります。
特にTOEIC®や英検などの試験対策では、細かい音の認識が得点に直結します。
解決策:1.2倍速を効果的に使う方法
通常速度で理解できる音声を倍速にする
1.2倍速リスニングは、すでに内容を理解できる教材に使うのが効果的です。
例えば、過去に聞いたことがあるPodcastや、スクリプト付きの教材など。内容が頭に入っている状態で倍速にすることで、耳を慣らし、処理速度を高めるトレーニングになります。
短時間・集中型で使う
倍速リスニングは「集中力が続く時間だけ使う」のがポイントです。
例えば、1.2倍速で10分聞いたら、5分は通常速度で復習するなど、メリハリをつけることで疲労を防ぎつつ、効果的な学習が可能になります。
目的別に速度を使い分ける
リスニングには「精聴(細かく聞く)」と「多聴(量をこなす)」の2つのアプローチがあります。
1.2倍速は多聴に向いていますが、精聴には通常速度が適しています。
例えば、TOEIC®のPart 3や4のような長文リスニングは、まず通常速度で精聴し、理解できたら倍速で再聴するという使い分けが効果的です。
まとめ:1.2倍速は万能ではないが、使い方次第で武器になる
英語音声を1.2倍速で聞くことは、リスニング力を伸ばすための一つの手段です。ただし、やみくもに倍速にするのではなく、目的やレベルに応じて使い分けることが重要です。
- 内容を理解している音声に使う
- 短時間で集中して聞く
- 精聴と多聴を使い分ける
これらのポイントを意識すれば、1.2倍速リスニングは「耳を鍛えるトレーニング」として非常に有効です。英語学習は「継続」と「工夫」が鍵。自分に合った方法で、リスニング力を着実に伸ばしていきましょう。
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